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書 籍 |
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■ 実務の視点解説 ISO9001 2015年版
第1分冊 規定解釈 編
第2分冊 論理と用語 編
2分冊仕立て書籍 A4版 全375 ページ
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本書は、登録証の取得や維持のための形式としての “システム構築”の指南書ではありません。
本書を読めば、規格取り組みの種々の機会に、「これはどういうことか」と組織の利益の観点から生じる規定や用語に対する様々な疑問のすべてに、納得のいく答えを見つけることができます。 |
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解 説 |
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時事問題 |
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東京の新型コロナウイルス感染者数の変化の実態
ISO9001で考えるコロナ禍対応 -処置の効果の分析
★ 12/3 分析-社会のウイルス/人接触機会の水準如何で感染増減
■11月の報告新規感染者数の水準は、“静かな夏休みと直後”の期間で抑えこまれたのが、9/19~22日の四連休を契機に人出が昔に戻ったことによる社会におけるウイルス/人接触機会の水準の上昇の結果である。
■11/中旬からの急増は、抑制されてきた日別のPCR件数がほぼ2倍まで増加して実態に近い数値になった結果と考えられる。
■ 今や個人・事業者は、政治主導のウイルス/人接触機会防護の笛に踊らされることなく、状況を自分で考えて行動しており、危険が身近に迫るまでは、外出抑制などウイルス/人接触防護行動を強めないから、感染者数は今の状況と推移を維持して増えていくのだろう。
★ 11/9 分析 -感染・重症化防止の観点では普通の感染症に
★ 8/8 分析 -急増は予想的中 + α
★ 7/9 分析 -予想的中。増加軌道に乗ったかも。
★ 6/6 分析 -予想的中。まだまだ増える
★ 5/19 分析 -5月末のぶり返し必至
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ISOマネジメントシステム規格と関連の海外動向と |
★ 付属書SLの軽微な変更が決定、実施は5月 |
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■ 1.ISO14001:2015の改定の最終判断は今年12月
■ 2.ISO9001:2015の「体系的見直し」の投票結果では改定賛否拮抗
■ 3. 付属書SLの改定作業が完了、今年5月に付属書改定
■ 4.英国のEU離脱後もUKASのISO規格、試験所の認定はEU域内で有効
■ 5.IATF16949認証審査 統一書式の認証審査報告書の適用開始
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メルマガ 最新号: 2021(R32)年1月1日号 |
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論 評
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組織の実務と顧客・社会に役立つ規格・認証であるために |
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10/11付の中日新聞は、さいたま市でミュ-ジカル劇団の稽古中に出演者等62人の集団感染が判明し、予定の全公演が中止となったと報じている。記事には、消毒、換気、マスク・フェースシールドなど「業界指針に照らし、やれることはやっていた」と感染やむなしとするかの保健所見解が付されている。
実務の苦情対応では「この対策をとるので再発させません」と約束して出荷再開したのにまた同種の不良品が見つかった場合に、「説明した通りの対策をとったのですが」との言訳で「それならしかたない」と許してくれる顧客はいない。組織はまず、当該不良品が対策処置の通りの方法で間違いなく製造、検査、出荷されたのかを疑って原因の調査するのが普通である。
ほとんどの解説ではISO9001を仕組みの構築の規格だとしているが、顧客満足の製品サービスを一貫して提供するためには「規格の規定に従って品質経営体制を確立」するだけではなく、「履行し、維持し、継続的に改善」をしなければならないとはっきりと書かれている(4.4.1)。
上記の原因調査は「履行」に関係し、「プロセスの効果的な運用及び管理を確実にした」のかどうかの調査である(同 c))。すなわち、不良品を顧客に引渡さないことを確実にするためには、狙いの製品を確実に実現させる製造の方法、条件を決めるだけではなく、それら一連の業務が決められた通りに実行され、決められた通りの製品が確実に得られるようにする効果的な業務実行と管理が必要であるということである。
初歩的な苦情の原因の典型が突発的な検査ミスであるように、認証取得組織にはある手順や基準がないとか、それらが製品のすべてで遵守されないというような状態はあり得ないから、認証審査では「是正処置」の実行に関して、その対策処置の抜けのない実行を確認する。手順は文書化されているか、関係要員が理解し、必要により教育訓練されているか、対策実行に関連する記録がとられているかが聞かれるのはこのためである。
本件集団感染の事例では、劇団は決めたことがどのように出演者等に伝えられ、理解され、抜けのない実行の体制が整えられ、遵守状態の監視の責任が決められ、記録がとられていたのを確認して初めて、「業界指針に照らしてやるべきことをやった」と言える。
劇団としては、やるべきことをやらなければ感染は防止できない。やったやったと言っても感染者が出ると公演を開けない。
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総 目 次
MS実務の視点 |
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