ISO9001/ISO14001 コンサルティング・研修
   2015年改定版 英文解釈     - IS09001 ISO14001  SL(共通テキスト・用語) - 
 未完 (順次掲載中ですが遅れ気味です) 
[記述規格・条項]   SL: SLS共通テキスト 、 QS: ISO9001:2015、  ES: ISO14001:2015
[注釈]     *Q1 など: 改定版解釈に関する引用資料   こちら       $1 など: 英語解釈  こちら       #1 など: 用語の定義  こちら      (1) など:  引用文献

 
$28 計画   [英文:planning]   LS‐6, QS‐6
 “planning”であるから、「計画すること」であり、規格では「計画活動」を意味する。
  plan(計画する、計画)は、「将来行いたい事の手はずを整える*1」「何か、とりわけ、前もって詳細に考慮されたことを実現するために行なう一連の事柄*2」であり(101)、将来行なうことの手はずを整えること、又は、その手はずのことである。
  日本語の「計画」のように方法や手順を企画するだけでなく、いつでも実行できるように準備をしておくことまでも含む。TC176指針では「(処置や企画された一連の事柄の処理の実行のために)前もって手はずを整える」ことと定義されている。
 *1(動詞) to make detailed arrangements for sth you want to do in the future; *2(名詞) a set of things to do in order to achieve sth, especially one that has been considered in detail;
 
$29 コミットメント   [英文:commitment]   LS‐5.1, QS‐5.1.1
  『コミットメント』は、何かを行なう、又は、特定の態度をとることの約束*1、何かを支持する約束*2、自身がコミットメントしているという事実*3であり(J1)、日本語ではぴったり対応する言葉はなく、義務、責務、責任、約束、確約、公約、言質、など様々な言葉が当てられる(108)。
*1:to promise to do sth or to behave in a particular way;   *2:a promise to support sb/sth;   *3:the fact of committing yourself
 
$38 技能   [英文:skills]   LS-3.10, QS-3.10  
  可算名詞の複数形としてのskills は「特定の能力又はある種類の能力」という意味(101)である。例えば “management skills”(管理能力)、“language skills”(語学力) というように使われる。頭脳的な能力に関係する「知識」 と対照的な匠の技のような「技能」ではなく、広く職務上の専門性、専門能力という意味に解する方が適当である。
 
$41 資格認定する   (JISZ9904-1994条文:4.18)
英文:Personnel performing specific assigned tasks shall be qualified ......... (JIS和訳:特に定められた業務に従事する者については、必要に応じて適切な教育・訓練歴、経験に基づいて資格認定すること
①  この“qualify”は JIS和訳『認定$40-22』の“qualification”の動詞であり、「適格化すること」である。
②  条文は、「特定の業務を行う要員は、….適格化されていなければならない」である。
 
$41-1 有資格者 [英文:qualified personnel, qualified operator]   (JISZ9904-1994条文:4.4.2, 4.9)
「適格化された要員」「適格化された作業者」であり、「適格化する」とは特定の業務の実行のために必要な能力を持たせることである$40-1から、当該業務の実行に必要な能力を持った要員、作業者である。00年版には「適格化であることの証明方法」という用語と定義があることから、必要な能力を持った要員、作業者であることは何らかの客観的証拠によって証明されなければならないというのが規格の意図であると考えられる。
 
$61 部門、階層   [英文:functions, levels] LS‐6.2, QS‐6.2
  『部門』は英文では“function”であり、日本語では「機能」である(109)。経営用語では「経営機能」「職能」のことである。組織構造のひとつの単位の職能が実行、管理するべき一連の業務のことを指すとする説明もある(121)。この説明でも“function”の例として、営業、輸送、ITが挙げられているから、実務的には機能部門制組織構造おける各部門の担当経営機能(職能)を意味する概念である。
『階層』は“level”であり、この英語には上下関係の意味の「水準」の他に、「観点」という意味で「何かを検討、対処、理解する特定の方法」という意味がある(101)。管理の甘露
解説者のHoyle氏は、00年版解説書で“level”は組織構造の階層の意味ではなく、管理又は改善の品質目標を確立する観点の意味であると説明している(23ad)。この考えから 同氏は、組織全体、及び、業績目標たる品質目標の達成を可能とするための特定の業務、製品、部門又は職能、さらに、要員の職務能力の5つの観点を挙げている。
  また、共通定義(3.08)では、「xxx目標」は戦略的、戦術的、業務上の3種に分類することができ、また、事業戦略、組織全体、プロジェクト、製品、業務などの種々の“level”の「xxx目標」があり得るとの注釈を付記している。
  『階層』は「管理の観点」の意味である。
 
 
$63 組織の状況   [英文:context of the organization]   SL‐4、QS‐4
“context”は、何かが起きる状況*1(101)、何かが存在し又は起きる状態:環境、(あるものの周囲の)状況*2(103)の意味であり、日本語では、(事件、性格、作品の)背景、環境(110)、(ある事象の)状況[事情、背景、前後関係](109)、(事件などの)事情、背景(108)である。

“context of the organization”は、その中に組織が存在している状況、組織が置かれた状況という意味である。
   *1:the situation in which sth happens and that helps you to understand it *2:the interrelated conditions in which sth exists or occurs; environment, setting
    
$64 組織とその状況の理解   [英文:understanding the organization and its context]   SL‐4.1, QS‐4.1
“understand”は、知る又は気がつく*1であり(101)、日本語では~を理解する、がわかる、と共に、~と思う、と推定する、と解釈するである(110)。
  『その状況』は「その置かれた状況」であり$1、これは規格では例えば組織の事業を取り巻く市場の動向や経済情勢のことであり、それらがどうなるか、どのように組織の事業に影響するかを推定し、主観的に判断することが”understand”であるから、『理解』より「認識」である。
  *1:to know or realize
    
$65 外部及び内部の課題    [英文:external and internal issues]    SL‐4.1, QS‐4.1
“issue”は、議論や論争の重要な話題[主題、題目]*1 (101) 、それについて話し又は考える何か:重要な主題[題目、議題]又は話題[主題、題目]*2 (103)である。日本語では論点、係争点であり(110)、(問題の)核心、急所、或いは、(世間の)関心事、注目を集める事柄であり(110)、(議論、検討すべき)問題[課題、事柄]、或いは、問題となっている事柄、案件、論争点、争点(109)である。
“issue”は、問題があるという意味ではなく注目すべき事柄という意味の「問題」のことである。規格では、組織とその置かれた状況がどのようなものかに関して組織が日常的に収集すべき組織内外の事柄という意味での組織内外の問題のことである。「問題」は問題点との誤解を、「状況」は組織の置かれた「状況」との混乱を招きかねないので、規格の意図を表すには「組織内外の事情」がよいと思われる。
  『課題』は課せられた問題という意味(113)であり、事業用語では対処すべき、解決すべき、取組むべき問題という意味である。収集した組織内外の事情の情報の中から、これは取組みが必要と組織が判断した事柄が課題となる。“issue”を『課題の情報というものは存在しない。 
 
$66 組織の事業プロセスへの品質マネジメントシステム要求事項の統合    LS‐5.1, QS‐5.1.1
[英文] the integration of the quality management system requirements into the organization’s business processes
  “integrate A into B”は「AをBに溶け込ませる、AをBに組み入れる」を意味する(108)。
全体は「品質経営体制<品質マネジメントシステム>の要件を組織の事業活動の業務<プロセス>に組み入れる」である。
 
$67 力量   [英文:competence]   LS‐7.2, QS‐7.2
“competence”は、「何かを満足に、又は必要な程度に行う能力」の意味であり(101)、日本語では一般に「何かをする資格、能力」又は「何かをする資格、能力がある」と和訳される(110)。
規格の品質マネジメントではこの「何か」は業務のことであるから、『力量』とは与えられた業務を決められた方法で行い、決められた結果を出すことのできる能力のことであり、職務能力のことである。実際、“competence”は一般事業用語では「ある仕事を満足に行う能力」のこと(118)である。
日本語の「力量」は「人の能力の大きさの度合い」又は「人の能力の大きいこと」を意味(113)し、「力量がある」は優秀であることを意味する。仕事で力量があるとは一般に、業務を効率的に行い又は出来ばえの良い結果を出すことを意味するから、『力量』は誤解を招き易い不適切な和訳日本語である。



 
 
 


 
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