ISO9001/ISO14001 コンサルティング・研修
目的・目標の 設定、見直しの枠組みとは(ISO9000/14000)
「設定の仕組み」ではなく、「設定の骨組」の意
英語で読み解く ISO9000/14000  (3)
32-02-03
  「方針は、目標の設定及びレビューのための枠組みを与えること」 (ISO9001 5.3c)、ISO14001 4.2 d))と規定されている。これを受けて、品質方針、環境方針の声明書に、品質目標あるいは環境目的、目標の設定、追跡の責任、権限などの仕組みが記述されている例が少なくない。
 
  原文の framework が 枠組み と和訳されたものであり、日本語の「枠組み」には、枠を組むこと、枠、の他、物事の仕組み という意味があるので、このような解釈となったものと思われる。 しかし、framework は、基礎的な概念の体系、あるいは、骨格、骨組み を意味するものである。憲法の枠組み(framework of the constitution)、国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate Change)などのように、物事の骨格、あるいは、内容を規制するもの というような意味であって、「仕組み」とはちょっと違う。
ISO/TC176 用語の指針においても、framework の定義は、結合された部品から成る構造 であるから、骨格 という意味である。
 
  目的、目標の設定の枠組み(Framework)を与える とは、 方針が理念のようなものであったり、抽象的で組織が何を目指すのかわからないようなものであってはならず、方針からその期間に組織が何を達成しなければならないかという、目的、目標がわかるような、具体的で明確な内容、表現でなければならないということである。

JISQ9001/14001

ISO9001/14001

規格の意図

品質/環境方針は、
品質/環境目標の
設定及びレビューのための
枠組みを与えること
the quality policy
/environmental policy
provides a
framework for establishing and reviewing

quality objectives

品質/環境方針は、
品質/環境目標の
設定、改定の
基礎となる程度に

具体的明確であること


<方針に関する規格要求事項>
★ 環境方針(4.2)
  ・環境方針は、環境目的及び目標を設定し、見直す枠組みを与える こと。

★ 品質方針(5.3)
 ・品質方針は、品質目標の設定及びレビューのための枠組みを与えること
 

<語 意>
 枠組み
  (広)
 枠を組むこと、
 物事の仕組み
★ framework  
(M-W)
 a basic conceptional structure (as of idea)  (基本的概念の体系(考え方、思想))
      (例) the framework of the constitution (憲法の枠組み)
 a skeletal(骨格)、  openwork or structural frame (骨組み)

<規格における「framework」の用法>
framework の定義    (ISO/TC176/SC2/N526R)
  * structure made of joined parts (結合された部品から成る構造)
品質目標設定の枠組み の用法例  (ISO9004 ;  5.4.1 品質目標)
  組織の戦略計画と品質方針は、品質目標を設定するための枠組み(framework) を提供する。

<誤用>
 品質目標の設定の仕組み(品質方針、品質方針をどのように決めるかの仕組み)

引用辞書: (W) Webster's Encyclopedia of Dictionary;  (M-W) Merriam-Webster's;  
              (広) 新村:広辞苑;   (実) 海野:実用英語大辞典(日刊アソシエーツ); 
              (S) M.Swan/金子他:現代英語用法辞典(桐原書店);
翻訳: 英文辞書、ISO規格の翻訳は著者による。また、JIS規格の文章でも*印は、JISと異なる著者の翻訳
論点: (黒字) 著者の見解; (茶色) 著者の問題提起;  (青色) 規格の条文;  
(紫色) 文献(辞書)の引用 
H14.12.25(改 H15.6.18)
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