ISO9001/ISO14001 コンサルティング・研修
序文 この方がよくわかる ISO14001:2004  
−実務の視点による和訳 (規格の意図を反映した和文)−
<37-01-01>
序文の内容分類
     ★ ISO14001作成の背景
      ★ ISO14001の目的
      ★ ISO14001の狙い
      ★ ISO14001の規定の性格
      ★ 認証登録、自己宣言
      ★ JISQ14001のISO14001との関係
      ★ ISO14001:2004の構成
      ★ 関連文書
 
この序文の分類、及び、その標題は、原文には存在しない 実務の視点に和訳による註釈です。
  
★ JISQ14001のISO14001との関係     序文の内容分類へ戻る
  この規格は,2004年に第2版として発行されたISO14001:2004,Environmental management systems
−Requirements with guidance for useを翻訳し、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
 
 なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,元の国際規格(ISO14001)にはない事項である。  
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  この規格は,2004年に第2版として発行されたISO14001:2004,Environmental management systems
−Requirements with guidance for useを翻訳し、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
 
 なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 
 
ISO14001作成の背景
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 あらゆる種類の組織は,その活動,製品及びサービスが環境に及ぼす影響を管理することによって、自らの環境方針及び環境目標に整合した健全な環境保全業績を実現し、示して見せることへの関心を高めてきている。組織のこのような対応は、厳しさを増す法規制、環境保全を促進する経済政策及びその他の施策の進展、並びに、環境問題及び持続可能な開発に関して表明される利害関係者の懸念の高まりを背景としている。
 
 多くの組織は事ある毎に、その環境保全実績を評価する環境“一斉点検”や環境“監査”を行なってきた。しかしながら、これらの“一斉点検”や“監査”だけでは、組織の環境保全実績が法規制及び環境方針を満たすだけでなく、以降も満たし続けるだろうということを組織に保証するには十分ではないことが多い。それらが効果的であるためには、組織内に確立した経営管理の枠組みの中で行なわれることが必要である。
  あらゆる種類の組織は,自らの環境方針及び環境目的に整合して、自らの活動,製品及びサービスが環境に及ぼす影響を管理することによって、健全な環境パフォーマンスを達成し,実証することへの関心を高めてきている。組織のこのような対応は、厳しさを増す法規制、環境保全を促進する経済的政策及びその他の対策の開発、並びに、環境問題及び持続可能な開発に対する利害関係者の関心の高まりを背景としている。

 多くの組織は、自らの環境パフォーマンスを評価するために、環境上の“レビュー”又は“監査”を実施している。しかしながら、これらの“レビュー”及び“監査”を行っているだけでは、組織のパフォーマンスが法律上及び方針上の要求事項を満たし、かつ、将来も満たし続けることを保証するのに十分ではないかもしれない。これらを効果的なものとするためには、組織に組み込まれて体系化されたマネジメントシステムの中で実施する必要がある。
 
ISO14001の目的  
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 環境保全経営を対象とする国際規格は、他の経営上の必要とも一体化できる効果的な環境保全経営の業務体系の要素を組織に提供し、以て組織が環境保全上の目標と共に経済的目標をも達成することを助けることを目的としている。これらの規格は、他の規格と同様に、非関税貿易障壁を生みだすため、又は、組織の法的な義務を増大若しくは変更するために用いられることを意図したものではない。
  環境マネジメントに関する国際規格には、他の経営上の要求事項と統合でき、組織の環境上及び経済上の目標達成を助けることができる効果的な環境マネジメントシステム(EMS)の諸要素を組織に提供する意図がある。他の規格と同様に、これらの規格は、非関税貿易障壁を生みだすため、又は、組織の法的な義務を増大若しくは変更するために用いられることを意図したものではない。 
 
ISO14001の狙い  
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 この国際規格は、組織が法規制と重要な環境側面の情報を踏まえて方針及び目標を設定し、その実現を図ることを可能とする環境保全経営の業務体系に関する要件を規定している。この規格は、あらゆる種類と規模の組織に適用し、様々な地理的、文化的及び社会的条件に対応するように意図されている。規格の経営管理活動の基本的な考え方を図1に示す。この環境保全経営の成功は、組織のすべての階層及び部門の、特に経営者の決意の如何にかかっている。この環境保全経営の業務体系によって、組織は環境方針を策定し、方針が含蓄する経営公約を実現するための目標と方法を確立し、必要に応じて組織の環境保全業績を改善する処置をとることができ、また、組織の環境保全経営の業務体系がこの国際規格の要件に適合していることを示すことができる。この規格の全般的な狙いは、社会的必要と経済的必要の均衡を図りながら環境を保全し環境汚染を防止することを後押しすることである。多くの要件に一斉に対応することもよいし、少しづつ満たしていくことでもよい。
  この規格は、組織が、法的要求事項及び著しい環境側面についての情報を考慮に入れた方針及び目的を設定し、実施することができるように、環境マネジメントシステムのための要求事項を規定している。この規格は、あらゆる種類・規模の組織に適用し、しかも、様々な地理的、文化的及び社会的条件に適応するように意図されている。そのアプローチの基本を、図1に示す。このシステムの成功は、組織のすべての階層及び部門のコミットメント、特にトップマネジメントのコミットメントのいかんにかかっている。この種のシステムは、組織が環境方針を策定し、方針におけるコミットメントを達成するための目的及びプロセスを設定し、パフォーマンスを改善するために必要な処置をとり、システムがこの規格の要求事項に適合していることを実証することができるようになっている。この規格の全般的なねらいは、社会的ニーズ と経済的ニーズの均衡を図りながら環境保全及び環境汚染の防止を後押しすることである。 要求事項の多くは、同時に対処でき、いつでも再検討できることに留意するとよい。
 
ISO14001:2004の構成  
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 この国際規格の第2版は,第1版の明瞭化に焦点を合わせ、また、多数にわたる利用者の利便のために、ISO9001の規定を十分考慮に入れて二つの規格の両立性を高めた。
 
 使い易さのために、この国際規格の本体の4.の項番号と附属書Aの項番号は関連している。例えば、4.3.3とA.3.3とは、共に環境保全目標、個別目標及び実行計画を取り扱い、また、4.5.5とA.5.5とは共に内部監査を取り扱う。さらに、附属書Bは、ISO14001とISO9001との双方から見た大まかな技術的対応を示している。
  この規格の第2版は,第1版の明確化に焦点を合わせ、また、多数にわたる利用者の利便のために、JISQ9001の規定を十分考慮に入れて二つの規格の両立性を高めている。
 
 使いやすさを考えて、この規格の本体の4.の項番号と附属書Aの項番号は、関連している。例えば、4.3.3とA.3.3とは、共に目的、目標及び実施計画を取り扱い、また、4.5.5とA.5.5とは共に内部監査を取り扱う。さらに、附属書Bは、JISQ14001とJISQ9001との双方から見た広範な技術的対応を示している。
 
ISO14001の認証登録、自己宣言  
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この国際規格は組織の環境保全経営の業務体系の要件を記述し、組織の環境保全経営の業務体系の認証/登録、及び/又は、自己宣言に利用でき、これと、組織が環境保全経営の業務体系を確立し、履行し又は改善するのに汎用的指針を提供する認証を対象としない手引との間には、重要な違いがある。環境保全経営は、戦略上の結果や市場競争上の結果に関連する問題を含みあらゆる経営課題にまたがる。この国際規格をうまく適用していることを示せば、組織が適当な環境保全経営の業務体系をもつことを利害関係者に納得させることができる。
  組織の環境マネジメントシステムヘの要求事項を示し、組織の環境マネジメントシステムの認証/登録及び/又は自己宣言に利用できるこの規格と、環境マネジメントシステムを確立し、実施し、改善するために組織を総合的に支援することを目的とした、認証を対象としない指針との間には、重要な違いがある。環境マネジメントは、戦略及び競争力に関連のある事項も含め幅広い課題を包含する。この規格をうまく実施していることを示せば、組織が適切な環境マネジメントシステムをもつことを利害関係者に納得させることができる。 
 
関連文書  
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 環境保全経営支援技法に関する手引は、他の国際規格、特にISO/TC207により作成された文書のうちの環境保全経営にかかわる国際規格に含まれている。しかし、どの他の規格もISO9001の参考にすぎない。
 
  この国際規格ISO9001は,客観的に監査できる要件だけを含む。環境保全経営の業務体系の広い範囲の諸問題に関してもっと総合的な手引を必要とする組織のためにISO14004がある。
  環境マネジメント支援技法に関する手引は、他の規格、特にISO/TC207で作成された文書のうち環境マネジメントにかかわる規格に含まれている。この規格以外の規格の参照はすべて参考にすぎない。
 
 この規格は,客観的に監査できる要求事項だけを含む。広範な環境マネジメントシステムに関する事項について、より一般的な手引を必要とする組織のためにJISQ14004がある。 
 
ISO14001の規定の性格  序文の内容分類へ戻る
 
この国際規格は,環境保全方針の中の、適用される法的要件及び組織が同意するその他の要件の順守、並びに、環境汚染の防止及び継続的改善のそれぞれに対する決意と誓約以上の、環境保全業績の絶対的な要件を規定するものではない。従って、同じような事業を行ないながら異なる環境保全実績を示す二つの組織があり、どちらも規格の要件に適合しているということがあり得る。
 
 一連の環境保全経営技法を体系的に適用し、履行することは、すべての利害関係者に最適な結果をもたらすことができる。しかしながらこの国際規格の適用そのものが最高の環境保全結果を保証するということではない。規格の環境保全経営の業務体系では、組織が環境保全目標を達成するに当たって、必要なら、そして経済的に可能なら、利用できる最良の技法を適用することを考慮し、また、それら技法の対費用効果を十分に考慮することが望まれる。
 
 この国際規格には、品質、労働安全衛生、財務、リスクマネジメントのような他の経営管理体系に固有な要件は含まれていないが、その要素は他の経営管理の業務体系の要素に整合させたり、一緒にしたりすることができる。組織が既存の経営管理体系を改編して、この国際規格の要件に適合した環境保全経営の業務体系を確立することも可能である。ただし、経営管理体系の様々な要素の適用のしかたは、意図する目的や関係のある利害関係者によって相違することがある。
 
 環境保全経営の業務体系の詳細さ及び複雑さの水準、文書化の範囲、並びに、投入される資源は、この業務体系の適用範囲、組織の規模、並びに、その活動、製品及びサービスの性質など多くの要因に依存する。これは特に中小企業の場合に考えなければならない問題であろう。
  この規格は,環境保全方針の中の、適用される法的要件及び組織が同意するその他の要件の順守、並びに、環境汚染の防止及び継続的改善のそれぞれに対する決意と誓約以上の、環境保全業績の絶対的な要件を規定するものではない。したがって,二つの組織が、同様な運用を行っていながら異なる環境パフォーマンスを示す場合であっても、共にその要求事項に適合することがある。
 
 一連の環境マネジメント技法の体系的な方法による採用及び実施は、すべての利害関係者にとって最適な成果をもたらすことができる。しかし,この規格の採用そのものが最適な環境上の成果を保証するわけではない。環境保全目標を達成するために組織が、必要なら、そして経済的に可能なら、利用できる最良の技法を適用することが考慮し、また、それら技法の対費用効果を十分に考慮するような環境保全経営の業務体系であってもよい。
 
 この規格には、品質、労働安全衛生、財務、リスクなどのマネジメントのような他のマネジメントシステムに固有な要求事項は含まれていないが、その要素は他のマネジメントシステムの要素に合わせたり、統合したりできる。組織がこの規格の要求事項に適合した環境マネジメントシステムを構築するに当たって、既存のマネジメントシステムの要素を適応させることも可能である。ただし、マネジメントシステムの様々な要素のいずれを採用するかは、意図する目的及びかかわりのある利害関係者によって相違することもあろう。
 
 環境マネジメントシステムの詳細さ及び複雑さの水準、文書類の範囲、並びに、それに向けられる資源は、システムの適用範囲、組織の規模、並びに、その活動、製品及びサービスの性質のような多くの要因に依存する。これは特に中小企業についていえることかもしれない。
H21.11.9 
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