ISO9001/ISO14001
コンサルティング・研修

   ISOマネジメントシステム関連 海外の動向    
 2002年
規格を巡る その他の動向 
ISOマネジメントシステム規格、適合性認定制度、関連する規格化の動向に関する
ウェブ情報を"実務の視点"で読み解きお伝えします
(情情報発信者の意図や内容詳細は元情報を参照して下さい)
見 出 し
13国際規格は早いもの勝ちに ? - ISO/TMB 回状  
12
アウトソーシング調達用国際規格の主導権を狙う 
11.TC176がISO9001規格解釈へ取組み   
10.ISO9000/14000適合性認定に関する米加連携   
.ISO規格開発にNPOが直接参加    
.QS-9000の失敗 と ISO/TS16949   
. 知的専門職認証機関の認定制度発足に向け前進  
. 国際貿易における登録証の有効性 顕著に向上
. ISO9001に関する助言機関の活動をIAFが支援
. 中小企業向けISO9001ハンドブック発行.
. ISO中央事務局がISO9001の認証を取得
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2002.12
13.国際規格は早いもの勝ちに ?  -ISO/TMB 回状
 
ISO/TMB(Technical Management Board)は11月27日に回状によって、規格作成における既存規格の利用に関する新方針を発表した、とANSIが報じている。記事は、米国の規格戦略の基本課題に沿うものであるとして、この新方針を歓迎している。ANSI国際方針担当副会長 G.Kushnier氏は、「技術委員会(TC)を設立して既存の規格を複製するという方法ではなく、世界的に有用な既存規格をそのまま活用するという方法を、ISO,IECに採用させること」と、ANSIの狙いを説明している。
 回状に関する記事の概要は次の通り。
この度の回状は、ISO以外の機関が発行した文書(規格)も一定条件に合致すれば、ISO/IECの規格にそのまま引用することができるという、今年初めのTMBの決定を確認したもの。この条件とは、ISOの委員会がその文書を認めるか、その文書が広く受け入れられており一般に入手可能である、などである。回状は、ISOが既存文書を引用して用いる場合は、ISOまたはIECの発行した文書の条文を優先するべきとしているが、非ISO,IEC文書の引用を否定するものではない。
 既存文書から新たに条文を起草するよりもそのまま条文を引用する方が、規格開発者、参画者、専門家、規格使用者に対する不必要な重複した費用を減らす事ができ、無駄の排除、規格開発の迅速化などの利益がある。
(ANSI ONLINE: <http://www.ansi.org/public/news/2002dec/
ISO_decision.html>


 
12.アウトソーシング調達用国際規格の主導権を狙う- DIN
 
DIN(ドイツ規格化協会)は12月、企業がその業務をアウトソーシングする場合に、提供される業務の品質を確保するための手順を、PAS(公開仕様書)として標準化した。この発表の概要は次の通り。
ドイツでも企業が外部からサービスを購入すること、つまり、業務のアウトソーシングが増加している。これに伴いサービス提供側の価格競争が激化して、企業がサービス購入の契約をする際に実際に行われる業務の品質に対する不安を感じるケースが増えている。
 この度制定された標準は、PAS1018「調達段階での提供サービスに関する必須の記述」とPAS1019「事業対事業のサービス提供に係わる、サービスの選定と評価の方法及び判定基準」の、2種である。
 PAS1018では、14段階に分けてサービス調達の体系的な活動を規定しており、PA1019の評価モデルは、調達側の不安を最小にしサービス提供者の能力を迅速、容易に評価することができることを意図している。
 両PASは、連邦教育研究省が2000年2月に発足させた「世界市場でのサービス規格制定プロジェクト」の結果である。このプロジェクトの狙いのひとつは、世界で最初に規格を作成して、国際規格化の分野でのドイツの立場を確立することである。
(DIN, Press releases, Dec.10;
http://www2.din.de/index.php?lang=en>


 
11.TC176がISO9001規格解釈へ取組み         
-ISO/TC176 N691文書
 
TC176の規格解釈に対する取組みを説明した記事の内容は次のとおり。
ISO/TC176の規格解釈の活動が試験的に実施中である。この活動で定められた解釈は解釈要請者には回答されるが、一般には公開されない。特定の事項に関する、進捗した、あるいは、完結した解釈は、この試験的活動が終了し、内容が承認された後に、公開されるであろう。この解釈活動については、次の文書に説明されている。
* 解釈活動のフローチャート
* ISO9001:2000規格要求事項の解釈要請取扱い指針(ISO/TC176 N691; Jan.2002)
 ISO9000シリーズについての解釈を求めたい人は、その国のTC176のメンバー機関(編集者註:日本は日本工業標準調査会)に連絡をとること。
 ここに、 「 ISO9001:2000規格要求事項の解釈要請取扱い指針」の概要は次の通り。
(1) 緒言
* この文書はTC176メンバー機関がISO9001:2000の要求事項の解釈についての要請を取り扱う指針である。
* TC176は、そのメンバー、準メンバー機関からの解釈要請しか受け付けない。
(2) 解釈要請の取扱い
* 解釈要請は、ISO9001とその引用規格に含まれる事項に限られる。
* 解釈要請者にはまず、ISO9000:2000シリーズ規格とその公式支援文書を参照すべきことを求めること。
* 質問が要請者自身及びメンバー機関によって解決されない場合に初めて要請者は質問をどのようにTC176に申請すればよいかを教えられる。
* メンバー機関は、規格使用者(個人、組織)からの規格解釈要請を取り扱う手順を定めることができる。
(3) 省略
(4) 解釈要請に対するメンバー機関の対応
* メンバー機関は解釈要請を受けた時は、それぞれの質問を審査して次のいずれかの処置を決めなければならない。
・ 要請者に質問の意味の詳しい説明を求める
・ メンバー機関がISO/TC176データベースを参照して直接その質問に答える
・ ISO/TC176解釈事務局WGに解釈を求める
* これら解釈はTC176のPメンバーレベルの投票で正式に確定し、要請者に回答される。
* メンバー機関は、将来の解釈要請の受付けと必要情報の提供が可能となることを確実にすること。
(ISO/TC176ホームページ、解釈WG; 
<http://www.tc176.org/interpretations/interpretations.htm> )


 
10.ISO9000/14000適合性認定に関する米加連携 -
RAB発表
 
12月12日付けRABの新聞発表の概要は次の通り。
SCC(カナダ規格協会)、ANSI(米国規格協会)、RAB(米国適合性認定協会)の三者は、「SCC-ANSI-RAB協調委員会」の第1回会合を11月27日にテレビ会議によって開催した。
 この委員会は、米加両国の適合性認定機関間の「相互承認協定 」の実施推進のために設定されたもの。 この協定によって、両者がIAFのMLA(多国間相互承認協定)調印機関である事実をもとに、両国の審査登録機関が発行するISO9000、ISO14000の登録証が同等であるもの、と合意している。
 委員会では、適合性認定機関の活動、認定要求事項の適用の一貫性、認定手順の統一などを取り扱うことになっている。その最初の仕事として委員会は情報の共有のための活動とその手順、及び、共同の監査活動の開発を開始することになろう。
(RAB NEWS RELEASE, Dec.12;
<http://www.rabnet.com/content/press/SCC-ANSI-RAB.htm>)
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2002.11 このページの先頭へ
.ISO規格開発にNPOが直接参加  -ISO/TC207公報  
  TC207は、去る6月10〜16日にヨハネスブルグで開催された、その第10回総会での決議について公報(ISO/TC207 N574)を、TC207ホームページに掲載した。
  この中で、気候変動に関する規格開発のための作業チームが設立されたこと、その第1回会合が総会期間中に開催されたことが報告されている。会合で設立が決まった4つの小グループのひとつの共同議長国の一方に、環境NPOのエコロジアが就くことになった。  そのホームページ(http://ecologia.org/)によると、エコロジア(Ecologia)は 民間の非営利団体であり、1989年アメリカで創立された。設立の目的は冷戦後のソ連、東欧圏での草の根環境運動の支援であったとなっている。Ecologiaは、「草の根の発意と行動を組織するために連携した環境保護主義者達 」の意の英語の頭文字であり、環境問題への市民の参画と地域の意思決定の能力の醸成を支援するものと記されている。
  また、ISO14000の普及活動も行っている(http://www.ecologia.org/iso14000/)。  この作業チーム(WG5)の目的は、企業レベル、プロジェクトレベルでの温暖化ガス排出の測定、報告、検証について国際規格を作成すること。この作業のために設立された4つの小グループと役割、議長国は次の通り。
  * AHG1 企業単位の測定      ブラジル・米国
  * AHG2 プロジェクト単位の測定  インド・日本
  * AHG3 検証              チェコ・英国
  * AHG4 横断的課題          エコロジア・ドイツ
(ISO/TC 207 N574; http://www.tc207.org/)

 
   
.QS-9000の失敗 と ISO/TS16949  - BSI 解説
  ISO9001:2000に対応する自動車セクター規格 ISO/TS16949:2002 が今春発行されたが、BSI Management Systems S.Ledgard氏らは、この背景と新規格の特徴について解説している。
 解説文ではまず、1980年代に日本自動車会社が品質と生産性で欧米に衝撃を与えたことを契機に供給者の管理の重要性が高まったことがQS-9000制定の背景となったことを詳しく説明している。
 そして、ISO/TS16949:2002の策定に関連して、供給者の業績向上の手段にも良い部品の納入を保証する道具にもならなかったとして、QS-9000が失敗だったと明言している。同氏らの指摘するQS-9000の問題点は、概略次の通り。
  *登録維持に汲々とすると供給者が多い。
 *登録審査の信頼性の低下により、供給者にとって登録の価値が低下しつつある。
 *官僚主義が変化と改善を困難にしている。
 *最近の事業運営思想から立ち遅れ、品質マネジメントにプロセスアプローチを活用していない。
 *自動車会社が供給者のQS-9000の実施を管理できない。
 
また、ISO/TS16949:2002がQS-9000に優れる点を次のように挙げている。
 *登録のための審査がより厳格となり、登録が供給者の業績改善の保証者となり得る。
 *登録審査のばらつきが減少する。
 *登録や審査員訓練のプロセスがより良く管理される。
 *業務運営における官僚主義の排除。
 *顧客要求事項の一層の強調。
 *継続的改善に焦点。
 *供給者が多数(QS,VDA6,EAQF,AVSQ)の認証を受けなくて済む。
(BSI,News room;   <http://www.bsi-global.com/Corporate/News+Room/auto-quality.xalter>)

 
 
. 知的専門職認証機関の認定制度発足に向け前進 -ANSI発表
 
米国規格協会(ANSI)は、昨年発足させた知的専門職認証機関の適合性認定制度への取組み活動に従って、その試験的実施に参加する5つの知的専門職認証機関機関が選ばれたと10月30日に発表した。これらは2月の公開説明会で関心を表明し、参加を申請した21機関の中から選ばれたもの。
 この適合性認定制度は、ISO/IEC17024「知的専門職認定システムを運用する機関に関する一般要求事項」のDIS版に基づいて運営される。この制度は。個人が得た資格とその資格を与えた認証機関を国内(州間)あるいは国際間で相互に通用させることを狙いとしている。また、ANSIは、この制度発足活動が将来的に、国際的に認められた枠組みとなることを期待している。
 「この仕組みは知的専門職(profession)個人がその仕事を行うのに必要な知識、技能、能力を有するかどうかを明らかにするのに役立ち、ISO/IEC17024に基づく適合性認定制度はこれら専門職の力量の継続的向上を促進するだろう」と、L.Hallenbech氏(ANSI適合性評価担当副会長)は述べている。
(ANSI ONLINE;News
, http://www.ansi.org/public/news/2002oct/lead_accreditation.html)
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2002.10 このページの先頭へ
. 国際貿易における登録証の有効性 顕著に向上
 国際認定機関フォーラム(IAF)は、国際貿易において各国のISOマネジメントシステムの認証登録証が、どの程度顧客から有効として認められているかについて 調査した。 この結果、顧客が登録証を有効として認めなかったケースは 30万分の1以下に過ぎなかった。 前回の1997年の調査では、この率は99.9%であった。 今回の調査は、ISO9000について IAFの多国間相互承認の下で世界各国で認証登録されている機関の凡そ67%をカバーしたものであるので、結果の信頼性は高い。 IAFでは、多国間相互承認(MLA)の仕組みが目的を達しつつあると、この結果を受けとめている。
(IAF News: http://www.iaf.nu/

 
3. ISO9001に関する助言機関の活動をIAFが支援
 約30人のISO9001:2000に関する専門家が、2002年5月 Denver(米国)で会合を開き、規格の実施状況について検討した。参加者の多くは、規格作成に当たったTC176のリーダーであり、これに各国の審査登録機関、監査員、産業界、コンサルタントの代表がIAFのメンバーとして加わった。 ISO/CASCOの代表も出席した。
会議では、2000年版に関する各人の経験を持ち寄り、好ましいことと問題点を明らかにした。主な議論、結論は、
(1) プロセスをベースとする新規格は現規格と異なること、現システムを単に改善するだけでは十分ではないこと、新規格は品質への組織のコミットメント、顧客重視、継続的改善に対する要求が強化されたこと、導入組織の利益はより大きくなったことが、確認された。
(2) 2000年版への移行が進んでおらず、2003年12月間近に駆け込み審査とならないよう、審査登録機関の顧客への働きかけが必要。
(3) 2000年版に関連する審査員、コンサルタントの力量確保に関する本グループの支援の在り方、これら人々の不適切な行為が規格への信頼を損なう危険について議論された。
今後もIAFの傘下で、規格の公式解釈の必要のある事項の摘出など、規格の適切な運用を目指して活動することとなり、IAF幹部会は6月、この結論を承認し、今後の活動の支援を決定した。
(IAF News: http://www.iaf.nu/

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2002.7 このページの先頭へ
2 中小企業向けISO9001ハンドブック発行.
 ISOは、「ISO9001 for Small Businesses」の改定版を発行した。 これは、中小企業におけるISO9000品質マネジメントシステムの実施に助言を与えるISOハンドブックであり、現行初版を2000年版対応に書き換えたもの。 TC176に参加した専門家のグループによって執筆された。A5版、186ページ、リングバインダー綴じで、価格は44スイスフラン。 ISOとITC,UNATAD/WTOによる共同発行。 各国規格機関から入手できる。
 2000年版の要求事項が条項毎に、説明、実施例、日常業務上の実施指針と共に記述されている。 加えて、コンサルタントの支援の有無別にどのように作業を開始するかなど、品質マネジメントシステムの構築のステップについても、改定されている。また、8原則の説明も含まれている。
(ISO Press Releases; Ref.:827,  8 July, 2002;  http://www.iso.ch/iso/en/commcentre/pressreleases/2002/Ref827.html)
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2002.6 このページの先頭へ
1 ISO中央事務局がISO9001の認証を取得.
 Geneva(スイス)にあるISO中央事務局は、ISO9000:2000の認証を取得した世界で最初の規格作成機関となった。これは、ISO中央事務局が顧客満足向上及び継続的改善を確実にするプロセスを含む規格要求事項を満たしていることを独立した監査員によって認定されたということを意味する。顧客は世界の142ケ国の規格作成機関とISO規格開発に当たる2885の技術委員会とした。同事務局の提供するサービスは、規格開発活動の調整、規格原案への投票の管理、最終案の編集と規格の発行、及び、情報交換、広報活動である。
 審査登録機関は、スイスのSQSであり、5月2日づけで認証を得た。なお、同事務局は、94年版につき同じSQSから1996年5月に認証を取得しているので、この度は事実上2000年版への移行ということになる。
 事務局長代理 C.J.Havre氏は、「認証取得はISO9000の要求事項ではない。ISO9000を実施する理由は組織の事業活動の効率と有効性の改善である。認証を取得するかどうかは、それが顧客要求事項であるか法規制であるか等組織の事業上の必要性に基づいて判断されるべきである」と述べている。そして、「世界の何千もの組織が認証取得をしているのは、それに価値を見出しているからである。我々の場合は、顧客から強制された訳ではなく、我々が規格に適合していること示すことに意義があると感じたからである」と認証取得の理由を明確にしている。
(ISO Press Releases; Ref.:825, 27 May, 2002;  http://www.iso.ch/iso/en/commcentre/pressreleases/2002/Ref825.html)
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