ISO9001/ISO14001
コンサルティング・研修

   ISOマネジメントシステム関連 海外の動向    
 2003年 7〜12月分
   規格を巡る その他の動向  
ISOマネジメントシステム規格、適合性認定制度、関連する規格化の動向に関する
ウェブ情報"実務の視点"で読み解きお伝えします
(情情報発信者の意図や内容詳細は元情報を参照して下さい)
                  見 出 し                        原ページへ
65. 英国政府 CSRを推進                                
64. ドイツで規格の著作権が法改正によって確立              
61.  ISO14001認証登録では行政の監視の緩和は無理<英環境庁調査結果>
60.  TC176 規格解釈データベースを公開
59.  米国で ISO9001 2000年版移行期限延長の動き?
58.  ISOが 日本のNGO活動「子供たちのISO14000行動」を支援
56. 規格化の経済社会における重要性を論評            
55. 規格化への立法府の理解を要請                    
54. 英国 企業の社会的責任に関する規格の制定へ        
50. 12月15日のISO9001の94年版効力停止確認の声明を発表
49. ISO9001 隆盛と凋落 <米国の現状 憂慮>            
48. シャトル事故再発防止に NASAへのISO9001導入を推奨
47. ISO両規格関係者の協調、規格解釈の推進等について決議 <TC207総会>
46. 米国のISO9000の2000年版移行は43%まで進捗か <新調査結果>
45. IAF等、ISO9001 2000年版移行の期限に関する警告を再発表  
44. 世界のISO9000,14001認証登録 更に増加、61万件に(2002年末)
43. 法規制となった規格の著作権は失効 ー米最高裁控訴棄却で確定(続報)
41. 北米各国のISO9000の2000年版移行も遅れ気味か          
40. 時代遅れとなった環境マネジメントシステム    


2003.12 このページの先頭へ
65. 英国政府 CSRを推進     −IQA報道
    英国のIQA(品質保証協会)の伝える内容の概要は次の通り。
   
◆ エネルギー、電子取引、郵便担当国務相、S.Timms氏は、CSR(企業の社会的責任)の推進を図る運営グループの新しい委員を任命した。
◆ 新委員の最初の仕事は、4月に貿易産業省が発行した報告書「マネジメント思考の変革」にある勧告について検討することになろう。
◆ この報告書はCSR実行のための技量と能力とその開発の方法について、次の事項を勧告している。
* CSRをすべての規模の企業に導入するために必要となる中心技量と基盤の確立* 経営判断にCSRを織り込むことを支援する教育の受講の推奨
* CSR実行のための勉強と能力開発の場の詳細を知らせるウェブサイトの開設
* CSRマネジメントの技量向上のため、関連機関と共同でCSR学院の創設
◆ 最初の政府への答申は、2004年夏にCSR学院の創設に関して行なわれる予定。
(IQA: IQA PUBLICATIONS, 2003/12/10;
<http://www.iqa.org/publication/c3-209.shtml)
[関連情報]  こちら

64. ドイツで規格の著作権が法改正によって確立 −ISO公報
    最新のISO公報は、ドイツで規格の著作権を巡る問題が法改正により、明確になったと報じている。この概要は次の通り。
   
◆ 2003年9月13日、ドイツの新しい著作権法が施行された。
◆ 改正は、著作権に関する欧州指令 2001/29/EC をドイツの著作権法に反映させるもの。
◆ この改正の結果、DIN(ドイツ規格協会)のような民間の非営利組織にとってその作成する規格に対する著作権が、法的に保護された権利となった。
◆ これまでは、公共の利益のために作成された規格の著作権を多くの判決が認めていたが、連邦高裁がこれに反する決定を行なっていた。
◆ この判決では、行政機関が規格を法律や規制に引用した場合には、著作権法5条により規格の著作権は消滅するということであった。
◆ 今後は全文再発行ではなく公共文書に引用されるだけの場合は、著作権は維持される。
◆ 規格書の販売益は規格作成機関の業務を支えるものであり、著作権の消失は民間の規格作成機関の非営利業務の存続を危うくする。
(ISO中央事務局:ISO Bulletin,Comment, December 2003;
<http://www.iso.ch/iso/en/commcentre/isobulletin/bulletin.html>)
[関連情報] こちら


2003.11 このページの先頭へ
61. ISO14001認証登録では行政の監視の緩和は無理   −英環境庁調査結果
   英国環境庁は昨年、環境規制業務の合理化のためにISO14001の認証登録で規制当局による監視を緩和できないかを民間調査機関 Policy Studies Instituteに調査させた。この結果が雑誌 European Environment(2003年7/8月号)に発表されたが、その内容のJ.Wiley氏による解説がウェブに掲載されている。この概要は次の通り。
   
◆ 良好な環境対策が企業の名声を高めることから、多くの組織が世界で認められたEMSを導入し始めている。
◆ 規制緩和や公的監視の軽減を望む人々からは、EMS認証登録組織の監視頻度を低減してもよいのではないかという意見がでている。
◆ 800以上の認証登録企業の調査の結果は、これらEMSは企業内部の業務を改善したが、環境改善結果には何ら役立っていないことがわかった。
◆ EMS認証登録企業は、環境監視データ、マネジメント、教育訓練などで優れているが、訴追されるとか社会からの苦情を受けるとかの可能性の点ではEMS未認証企業と変わらない。
◆ 将来 ISO14001が規制当局に有効と認められるためには、審査機関は審査の方法を変え、もっと一貫したアプローチをとることが必要であろう。
(Environmental Expert com: Press Release, Oct.22,2003;
<http://www.environmental-expert.com/pressrelease/press120.htm>))

60. TC176 規格解釈データベースを公開 −ISO/TC176ウェブサイト
   TC176は、ISO9001:2000 の解釈問題に取り組む仕組みを昨年秋に発足させた。
これにより TC176に持ち込まれた問題はTC176主要メンバーで回答を作成し、全委員の投票で公式解釈として TC176の解釈データベースで公開することになっていた(本誌 H14.12.24号、No.6)。
   
   このデータベースが公開され、現在のところ 14件の質問に対する回答の形で公式解釈が載せられている。
(TC176:ISO9001:2000-Interpretations; http://www.tc176.org/interpre.asp)
[
全文和訳こちら]

59. 米国で ISO9001 2000年版移行期限延長の動き? −英国で報道
   英国の品質保証協会(International Quality Assurance:IQA)は、そのウェブページで「期限への反乱」との標題の記事を10/28付けで報じている。その概要は次の通り。
   
◆ 多くの組織がIAFが設定した12/15という期限までにISO9001:2000への移行を終えないであろうことはよく知られたことである。
◆ 最近発足したばかりの米国の適合性認定機関、International Accreditation Registry(IAR)はこの状況を重く見て、IRA認定の審査登録機関に対して期限延長を組織に提案することを認める仕組みを設定した。
◆ この仕組み、「段階的移行計画(PTP)」によると、94年版の登録証を2004年12月31日まで有効とする。期限延期を望む組織は、移行完了予定日を明確にし、作業進捗の測定可能な指標を含む移行計画を審査登録機関に提出しその承認を受けなければならない。
◆ 米国の大部分の登録証はNAPの認定マークを冠している。その他の登録証は、UKAS(英国)、RVA(オランダ)、SCC(カナダ)によって認定されている。
◆ IAF加盟者の適合性認定機関は 12/15という期限を遵守しなければならないはずである。
◆ IARは、IAFへの加盟申請をした段階なので、現在ではこの期限にとらわれる必要はない。
(IQA: News Service; <http://www.iqa.org/publication/c3-2003.shtml>)
[なお、IARのウェブサイトは筆者が探した限りでは発見出来なかった]

58. ISOが 日本のNGO活動「子供たちのISO14000行動」を支援   −合意文書に調印
   ISO中央事務局は11/28、子供たちの環境意識を高め、日常生活で環境改善の行動をとるようになることを狙いとする「子供たちのISO14000行動」の普及への支援を強化すると発表した。この概要は次の通り。
   
◆ 「子供たちのISO14000行動(Kid's ISO14000 Program」は、ISO環境マネジメントシステム規格の策定原則に基づいており、日本のNPOである ArTech の活動である。
◆ 2000年開始の同活動にはこれまで5万人以上の小学生が参加し、目下海外へも拡がりつつある。
◆ 運営は国連大学との共同で行なわれており、国連環境計画(UPEP)の支援も受けている。
◆ 昨年10月には、ISOがこの活動へのISOの名前とロゴを使用することを認めており、10/24 東京でISO事務総長 A.Bryden氏とArTech理事長のT.Kawabe教授が、これを確認する合意文書(MoU)に署名した。
(ISO中央事務局:Press Release,Ref.877, 28 Oct.2003;
<http://www.iso.ch/iso/en/commcentre/pressreleases/2003/Ref877.html>)
[ArTech(国際芸術技術機構)のウェブサイト<http://www.artech.or.jp>ではこの
活動を「Kids プログラム」と呼んでいる]


2003.10 このページの先頭へ
56. 規格化の経済社会における重要性を論評     −欧州規格化委員会
 CEN(欧州規格化委員会)はそのニュースレター10月号の論説に事務総長G.Hongler氏の規格の経済社会への役割について論評を記載している。この概要は次の通り。
   
◆ 規格はEU内及びEFTA諸国間の貿易障害の排除に重要な役割を果たす。
◆ DINの調査(2000年)では、規格化のドイツ経済に与えた効果は GNPで150億ユーロに達したとされている。
◆ 規格は事業活動の戦略的道具である。
* システムと技術の安全性と相互使用性(互換性)に重要な影響を及ぼす
* 新しい市場を創造する
* 大きな市場への迅速な浸透を助けることにより、技術革新を促進する
* 規格開発に参画することで、その時点の市場動向を的確に把握できる
* 競争力強化のためのアウトソーシングの活用には規格は不可欠である
◆ 規格化の利益は消費者も享受できる
* 高品質の製品、サービスを支払い可能な価格で入手できる
(CEN:News Letter,Editorial;
<http://www.cenorm.be/cenorm/news/newsletter/current/index.asp>)

55. 規格化への立法府の理解を要請     −英国規格協会 国会議員と対話
  新機軸の創造、新市場の開発、海外取引の支援を通じて企業の競争力を高めるという規格の機能について立法府の理解を得るため、英国規格協会会長が製造業議員連盟(筆者訳)の議員グループに説明したと報じられている。この概要は次の通り。

◆ ISO9001:2000の意図、普及の現状について説明した。規格は3つの明確な新しい好ましい特徴をもっている。
* 民間主導・・要求事項への企業の適合の立証が容易
* 顧客満足・・顧客満足向上が企業活動の中心に据えられ、競争力を強める
* 柔軟性・・・改定版は組織に最もふさわしい方法での品質マネジメントシステム運用を可能にした
◆ 国家規格戦略枠組み(NSSF;筆者訳)についても説明した。
* NSSFはCBI,DTI,BSIの共同取り組みである。
* NSSFは、英国産業の競争力、生産性、新機軸創造能力が規格という基盤の欠如のために妨げられているという認識から生まれた。
◆ 議員ブループにISO9001:2000とNSSFへの支援を要請した。
◆ 英国企業は、効率改善、生産性向上、海外取引拡大、リスク緩和に役立つあらゆる手段を用いる必要に迫られている。
◆ 例えば、米国では輸出振興策のひとつとして規格化の推進を図る政府各省庁合同の取り組みがある。ドイツでは経済成長の1/3は規格化で可能となった新技術のお蔭と推定されている。
[関連情報] NSSF:H15.4.29号 No.3

54. 英国 企業の社会的責任に関する規格の制定へ         −英国規格協会 委員会を発足
   BSI(英国規格協会) Group の規格作成事業部門である British Standards(英国規格)は、貿易産業省と環境食料及び地方問題省(筆者訳)の支援を受けて持続的発展及び企業の社会的責任に関する規格の開発のための新委員会を発足させると発表した。
この中で規格の必要性に関して述べられた部分の概要は次の通り。


◆ 組織はすべての方角からの圧力を益々強く受けるようになっている。即ち、
* 政府は事業活動が環境及び社会的により責任あるものとなることを奨励。
* 消費者はより高い倫理標準を要求。
* 圧力団体の声は益々大きく且つ遠慮がなくなっている。
* 地域社会は組織の意志決定過程への参画を要求しだした。
◆ それと同時に、競争力と株主価値を高める必要は以前に増して強い。
◆ 持続的発展(sustainable development)と企業の社会的責任(CSR)への取組みは、正にこれらの多くの課題の間の優先順位の均衡を図ることが目的である。
◆ 規格開発作業は、これらしばしば錯綜する問題を理解することとそれら問題の解決のための明確で実際的な対策をとることとの間に横たわる混乱を取り除くことを助けるものと期待される。
[関連情報] 持続的発展:H15.9.30号 No.3

50. 12月15日のISO9001の94年版効力停止確認の声明を発表   −IAF総会
   9月19-21日、ブラチスラバ(スロバキア)で開催されたIAF(国際認定機関フ ォーラム)の年次総会で、12月15日以降 ISO9001,2,3の94年版の効力が無効になることについて声明を採択した。この要旨は次の通り。

◆ IAFは総会で、ISO9001,2,3:1994 に対するすべての登録証の効力が2003年12月15日に停止することを再確認した。
◆ このことは、1999年にIAFがISOのTC176 及び CASCO(適合性評価委員会)と共に決定したことである。
◆ 供給者のISO9001の登録取得を購買条件としている組織は、12月15日以降は2000版の登録証だけが有効であることに留意してほしい。
◆ 12月15日の後は、94年版の登録証は無効であり、その登録マークは不正であ り、マーク発行権者の知的財産権の侵害になる。
(IAF:IAF.17.Annual Meeting 2003 Communique;
<http://www.iaf.nu/pdf/IAF17Communique.pdf> )

2003.9                              このページの先頭へ
49. ISO9001 隆盛と凋落       −米国の現状 憂慮の論文
   米国の品質月刊誌 Quality Digest は9/25号に、「QMSの信用と有効性の回復のためのひとりのコンサルタントの考え」が副題の A.M.Thakkar氏によるISO9001の現状を憂う論文を掲載している。同氏によると、

◆ 登録件数の増加の一方で、認証登録が一貫した品質を確実にするという規格の狙いを達成することには成功していない。
◆ しかし ISO9001 自体は間違いなく望んだ結果をつくり出す能力がある。現状は、組織、審査登録機関、認定機関、研修機関、コンサルタントの関係5者のISO 9001取組みの問題が原因である。
◆ 例えば次の質問には多くの否定的回答が返ってくるであろう。
* 規格の文言でなく、規格の意図を満たすようにQMSを構築したか?
* 組織のQMSはその戦略的目標に沿ったものか、それとも、価値のない負担を背負い込んだ実務と独立したマネジメントシステムか?
* 組織のQMSは実際の業務に意味があるものと思うか、それとも、誰かにISO 9001が「要求している」と言われて構築したのか?
* QMSはトップマネジメントによって運用されているか、それとも、品質担当の管理者がリードしているのか?
* 審査登録機関の審査員は定期審査で厳しい要求をしてくるか それとも、継続的改善を促すようなこともない形だけの審査か?
◆ 登録数が伸びているのは大部分が市場からの圧力による。ISO9001を外圧でなく内部の必要に立脚した文化に進化させることが大切。
◆ 現状のままなら、登録数が減少に転ずるのも時間の問題であろう。
◆ 多くのQMSが実務と別の余分な負担となっているのは、トップマネジメントがQMSの果たす重要な役割に気付いていないからであり、コンサルタントや担当者がトップマネジメントがQMSに関心がないと決めてかかって、そのようにシステムを構築するからである。
◆ 審査登録機関は審査のばらつきの減少を図らねばならない。
◆ 認定機関は、適切な審査が行なわれるように監視を強化しなければならな
い。
◆ コンサルタントは規格及び組織内の種々の業務と相互関係の基本を理解する義務がある。
論文では現状改善のための様々な提案が行なわれている。
(Quality Digest:Sep.25 2003,The Rise and Fall of ISO9001?;
<http://www.qualitydigest.com/currentmag/articles/03_article.shtml>)

48. シャトル事故再発防止に NASAへのISO9001導入を推奨  −事故調査委員会
 ウェブ情報誌 American Quality Mall は9/8付け記事で、スペースシャトルコロンビアの事故調査委員会の4/26付け報告書に、NASAのスペースシャトル関連活動へのISO9001の適用を検討すべきとの推奨が含まれていることに関係する、ASQ(米国品質協会)の見解を報じている。概要は次の通り。

◆ 4/26の報告書は、コロンビアの事故は品質そのものが原因ではないが、ケネディ宇宙センターの品質保証体制に重大な欠陥があることを指摘した。
◆ 調査委員会はこの欠陥の放置は次の事故を引き起こす可能性があると判断した。
◆ 同委員会は、次を含むいくつかの対策を提示した。
* 同宇宙センターの品質保証体制と管理組織に対する外部からの監察
* 同センターの全品質保証活動を、すべてが同センター長に報告されるようなひとつの業務管理組織の下に置く
* 同センターの品質保証担当者の教育訓練をNASA,潜在的には国防省との連携の下で行なう
* スペースシャトル関連活動のどの分野にISO9001規格を適用できるかを検討する。
◆ 宇宙産業の供給力過多による競争激化とコスト削減圧力が品質確認と品質管理の削減を招いたこと、外注化を拡大したことが事故原因の背景にあるとASQは、 考えている。
◆ そして、NASAが必要とする、人々の力量の管理、機器の管理、供給者の管理のいずれもがISO9001の要素であることを指摘し、ISOが問題解決に役立つと主張している。
((ASQ:NEWS,Sep,2003;
<http://www.americanquality.com/artman/publish/article_240.shtml>)


2003.8 このページの先頭へ
47. 米ISO両規格関係者の協調、規格解釈の推進等について決議                               −TC207年次総会
   去る6/30〜7/6、インドネシアのバリで行なわれたTC207の第11回年次総会の結果に関する声明書が TC207ウェブサイトに掲載されている。この中でISO14001に関係するものの概要は次の通り。


◆ 総会では30件の決議が採択された。この中には、TC176との協調活動を継続すること(決議20)と各国における品質マネジメントと環境マネジメントの関係者の間の対話の促進(決議21)が含まれている。
◆ 各国の規格作成機関が相互理解と両規格の互換性の改善を図るために品質マネジメントと環境マネジメントの専門家の間の意見交換の機会を更に改善することをTC207が支援する。
◆ 各国では規格解釈の疑問とそれに対する回答を引き続き収集し、SC1の委員間で回覧できるようにTC207事務局に送付すること。
◆ 解釈問題に関する現行手順は、2004年3月までに見直す。
◆ 改定版ISO14001,14004は、CDからDISに移行した。投票まで5ヶ月の間に意見集約が図られる。CD段階で提起し否決された提案は再度DISに対して行なってはならない。

(TC207:Communique, 11th Annual Meeting of ISO/TC207 on Environmental
 Management(N629);<http://www.tc207.org/PDF/N629Communique.pdf>)

46. 米国のISO9000の2000年版移行は43%完了か  ーQuality Digest誌の調査結果
  米国の品質関係月刊誌、Quality Digestは、米加両国の登録組織に直接調査票を送付して、2000年版移行の進捗状況を調査した結果を、そのウェブページに、掲載している。これによると、回答した組織の5%は移行の予定がない。そして、移行予定の53%の組織は既に移行を完了しており、これまでの審査登録機関のデータを集計した結果(7月31日号の2項を含む)の数値である、約25%と大きく異なる。報告の概要は次の通り。


◆ 同誌データベースにある米加両国の全ISO9000登録組織 37,506の内、調査票をファクスで送達できたのが 29,325組織、回答を得たのは 1,510組織(回答率5%)であった。
◆ 全回答組織の、43%は移行完了、38%が移行作業中、5%は移行しない、13%が2000年版で登録取得。
◆ 従って、94年版から移行する予定の53%が既に移行完了している。
◆ 38%が移行作業中だが、全登録数が約 6万であり、この大多数が10数の審査登録機関に依存していることから、期限内の移行完了が心配される。
◆ 2000年版に移行しない組織(全体の5%)の60%は、ISO/TS16949,QS-9000,
AS9000,ISO13485など他の規格に転換することになっている。残りの40%が
ISO9000に価値を認めないか、審査登録の手間やコストを原因としている。

(Quality Digest:This month,Articles,Transition Survey ;
http://www.qualitydigest.com/currentmag/articles/01_article.shtml)
[関連情報: No.41(2003.7)]

45. ISO9001 2000年版移行の期限に関する警告を再発表 ーIAF/TC176/CASCO
  ISOIAF(国際認定機関フォーラム)、TC176、ISO/CASCO(適合性評価委員会)の三者は ISO9001 2000年版への移行期限が 今年の12月15日であることを知らしめる共同声明を7月付けで再発表した。これは、1999年9月27日に発表したものと同じ内容のものである。
  改めて発表された理由は明記されていないが、声明の趣旨は、期限の後は2000年版の認証のみが有効となること、ISO9001の認証継続を望む組織は早急な処置が必要であることをの2点である。

(IAF:Communique,July,2003;<http://www.iaf.nu/communiques.asp>)

44. 世界のISO9000,14001認証登録 61万件に増加(2002年末) ーISO年次調査
  ISO中央事務局は、第12回 ISO9000及びISO14001認証に関するISO調査結果を発行し、7/28新聞発表した。これは毎年ISOが実施している調査であり、2002年の末日における世界各国における認証数をまとめたものである。報告書はISOホームページからダウンロードできる。
新聞発表の概要は次の通り。


◆ ISO9000の認証は、159ケ国、561,747件で、2001年末より 51,131件(10.02%)増加した
◆ 認証数増加のトップ10は、中国(+17,972)、イタリア、スペイン、日本
(+6,579)、ハンガリー、チェコ、インド、米国、シンガポール、スイス。
◆ ISO14001の認証は、118ケ国、49,462件。対前年 12,697件(34.54%)の増加であった。
◆ 認証数増加のトップ10は、日本(+2,497)、中国(+1,18)、スペイン、米国、イタリア、スエーデン、ブラジル、フランス、ドイツ、ハンガリー。


この結果についてISO事務総長、Alan Bryden氏は次のように述べている。
◆ 認証数の着実な増加は、工業のみならずサービス業、公共部門においても品質と環境保護の推進に対して規格が益々重要になってきている証である。
◆ しかし、規格の成功を認証数のみで考えるのは上滑りの理解である。規格のもたらす便益はもっと戦略的のものである。
◆ 規格は、事業運営に対する世界共通の枠組みを提供するものであり、事業経営者により良い、平等の活躍の場を創造し、事業業績が向上するのに寄与することができる。

(ISO中央事務局::Latest News,Ref.:864,28 July 2003;
http://www.iso.ch/iso/en/commcentre/pressreleases/2003/Ref864.html)

2003.7 このページの先頭へ
43. 法規制となった規格の著作権は失効       ー米最高裁控訴棄却で確定(続報)
  前報(6月29日号)で、規格の著作権を巡る裁判についてのANSI(米国規格協会)のの発表記事をまとめた。この続報としてANSIは7/8の発表で、米国最高裁が控訴棄却の決定を下したことを報じている。


◆ 前報の係争のポイントは、民間組織が開発した規則、規格が、政府機関に採用されたり、引用されて結果的に「法律」となった場合に、その組織は当該規則に関する著作権を失うことになるのかどうかということであった。
◆ 二審の第5巡回裁判所では民間組織の原告が敗訴したため、最高裁に控訴していたが、最高裁は、連邦法務次官の鑑定書を採用して控訴棄却の決定を下した。
◆ この結果、法律に引用されたり法律となった民間規格や規則に対する作成者の著作権は失効し、当該規格、規則は自由に配布できるということが判例となった。
◆ しかし、問題はこれで終息したわけではなく、他の事例での裁判が今後も提訴されたり、その結果で反対の判決がでることもあり得る。ANSI等では作成者の著作権を守るための法の制定の働きかけも行なっている。
(ANSI:News Articles,July 8,2003;
http://www.ansi.org/news_article/news_story.aspx?menuid=7&articleid=446)

41. 北米各国のISO9000の2000年版移行も遅れ気味か   ーQuality Digest記事
  米国の品質関係月刊誌、Quality Digestのウェブページに、7/18現在の北米各国のISO9000の2000年版移行の進捗に関係するデータが掲載されている。
  記事には、数字についての論評はないが、「7/1現在で、残り167日」と付記があり、日本の数値の1/3に過ぎないことなどから、前報(6月29日号)でも伝えた英国の移行進捗停滞と同様、米国でも移行が遅れ気味であることの問題提起の記事であるように思える。


◆ 7/18現在として、次の数値が掲載されている。
* 米国       全ISO9000登録: 41,967 ;   2000年版登録:  9,315(22.2%)
* カナダ     全ISO9000登録: 13,437 ;   2000年版登録:  3,499(26.0%)
* メキシコ   全ISO9000登録:  2,153 ;   2000年版登録:    402(18.7%)
* 北米合計  全ISO9000登録: 57,557 ;   2000年版登録: 13,216(23.0%)
◆ 編集者がJABウェブサイトから同様の数値を拾いだすと次のようになる。
* 日本      全ISO9000登録: 37,569 ;   2000年版登録: 24,331(64.4%)

(Quality Digest:This Month in News Digest,July 26 2003;
http://www.qualitydigest.com/currentmag/news.shtml#6)

40. 時代遅れとなった環境マネジメントシステム       ーISO14001批評論文
  米国のAT&T社の環境、安全衛生担当副社長 B.Allenby氏は、同社ウェブサイトで、「環境マネジメントシステム:その時が過ぎ去った道具」と題して、ISO14001、EMASなどのいわゆる汎用マネジメントシステムに対して疑問を提起している。論文の概要は次の通り。


◆ 多くの会社でその内部管理のために、普通は安全問題を合わせて環境問題を管理(マネジメント)する一連の業務を行なっている。規模を問わず先進国のすべての企業はこのような基礎的な業務体系をもつことになろう。これらは、組織とその文化に基づくそれぞれに独自のものである。
◆ 一方で、ISO14001や欧州同盟のエコマネジメント監査制度(EMAS)などの汎用的、規範的な環境マネジメントシステムが脚光を浴び、それに多大な努力が払われている。これらは一般に見做されているように、環境問題に対する漸進的、包括的な回答となり得るのか、価値のあるものだろうか。
◆ これらは、確かに製造業には有益であるようにつくられている。それは、近代の環境保護主義が環境思考を企業のすべての活動の中に根付かせることを奨励するのでなく、製造業からの汚染物質排出に焦点を合わせ、環境問題をどの直接費用にも属さない一般管理費扱いする文化を育んできた事実を反映している。
◆ これら汎用マネジメントシステムは、今日の先進国では経済の70〜80%を占めるサービス業にはあまり目を向けていない。
◆ その例がEMSAのサイト主義であり、「産業活動を行なう場所(サイト)を運用する会社を対象とする(第3条)」と規定しているので、EMSAは比較的少数の重大な環境影響を有する工場をもつ製造業向けには適している。ISOはもう少し柔軟だが、やはり、原因が多岐にわたる問題よりもひとつの原因に係わる問題を扱うことには変わりはない。
◆ 従って、世の汎用的マネジメントシステムは、我が社のように、それぞれの環境影響は小さい、幾千もの事業所を有する企業には適用ができない。
◆ それに、サービス業の価値は、インターネットを利用した出版、業務(teleworking)、製品や郵便の効率的集配など、技術革新によって経済全体の環境効率を非連続的一挙に改善することができることにある。これらの環境効率の改善は、企業の従来型の環境管理から生まれないし、今日の汎用環境マネジメントシステムはこれを取り扱っていない。
◆ 今日の汎用マネジメントシステムは、全経済活動の20〜30%にしか適用することしかできないと思われるが、その20〜30%、この大多数は大規模企業であるが、すでに導入済である。汎用マネジメントシステムは、環境効率改善の圧倒的な部分を取り込むことをできないでいる。しかもなお、一般管理費扱いという不幸な位置づけのままでいる。
◆ 汎用マネジメントシステム導入の理由が、環境への自主的、官民協調取組みを示すこと、企業の環境改善実績の透明化、あるいは、環境影響の改善であるなら別のもっと有効な方法がある。
◆ 汎用マネジメントシステムは、1970年代には、環境取組みの重要な方法論であったかもしれないが、今日では環境改善に対する効果はたいしたことはなく、恐らく効率的でもない。
◆ 企業がそれぞれ独自に運用する環境マネジメントシステムの有用性は疑いもないが、今日のISO14001やEMSAのような汎用マネジメントシステムは、多くの評論家が主張するよりははるかに限定されたマネジメントの道具であるに過ぎない。

(AT&T: industrial ecology,2003;
http://www.att.com/ehs/ind_ecology/articles/env_mngt_sys.html )

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