ISO9001/ISO14001 コンサルティング・研修
27 − 組織と顧客
国民の行動規制というコロナ禍対応における主客転倒民  (コロナ禍が収束しない訳)

ISO9001で考えるコロナ禍対応
<ISO 時事寸評>

  菅首相は大きな成果があったと胸を張って緊急事態宣言を解除したのも束の間、またまた宣言発出を決めるらしいが、内容は国民の行動規制と諸施設の休業と相変わりはないから結果は見えている。このお粗末な対応は、品質保証の実務とISO9001の顧客満足の概念に照らすと首相の頭の中のコロナ禍対応における国民との関係の主客転倒に原因がある。
 
  すなわち、国民主権の日本では政府のコロナ禍対応は、国民の税金を基に政府が行なう国民に健康で文化的な生活を保証するというサービス活動の一環である。品質保証管理の実務とその指針のISO9001に則ると、国民はこの結果の健康な社会環境という“サービス製品”を受けとる“顧客”であり、コロナ禍対応を主管する新型コロナウイルス感染症対策本部はこの“サービス製品”を顧客に提供する“組織”である。
 
  組織は顧客に製品を買ってもらって成り立つから、不良製品を出してはならず、出した場合は必要な“資源”を投入して効果的な再発防止処置をとり、顧客からの信頼を維持しなければならない。例えば組織の製品を素材として顧客が加工して、微細な孔が顔を出して顧客の製品が不良品になったとすると、組織は自身の製品のどこに原因があるのかを特定して顧客の加工で不良が出ないよう自らの製品の加工特性を改善する。組織が顧客が加工して孔が生じるのだからと、孔が生じないよう加工条件の変更を顧客に求めるには、以降の取引を失う覚悟が必要だ。
 
  新型コロナ感染流行は、国民がその維持を政府に委託した健康な社会環境を逸脱した事態であり、政府がこの事業で国民に提供した不良サービス製品である。政府は顧客の国民に対してその不良サービス製品たる感染流行を抑える処置をとらなければならない。然るに、政府のコロナ禍対応では、国民が感染し拡げるのだからと国民に行動規制や行動変容を求めることを政府の責任の感染流行抑止処置としてきた。これは、菅首相のコロナ禍対応では国民は顧客ではなく、顧客は自らの政治上の体面たる菅首相自身であり、国民はその満足の実現のために使用される道具の“人的資源”に過ぎないことを意味する。この結果が繰り返される国民の行動規制であり、コロナ禍対応は、国民から日常生活を奪っただけで、大金を費やしながら感染症流行を抑制する社会基盤には何の進歩ももたらさなかった。
 
  菅首相がコロナ禍を克服した宰相として名を遺すには、国民は政府のための目標達成に自分の生活を犠牲にしてがんばるべき存在ではなく、政府のコロナ禍対応取組みの顧客として、コロナ禍であっても普通の生活ができるようにしてほしいと要求できる立場にあること、さらには、首相や関係の閣僚、官僚は国民を顧客とする健康生活保証サービスを提供する職業を選び、それにより生計を立てているという事実に気づかなければならない。
R3.4.23
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